糸井
大丈夫ですかね?
なんだか、ずっとたのしくしゃべってきましたけど。
宮本
おもしろかったですけどね。
糸井
おもしろかったよね。
岩田
いや、やっぱり、
この3人の組み合わせじゃないと
絶対にできない話になったので、
わたしはたいへん満足しています。
糸井
あ、それはよかった。
岩田
さっきも言いましたけど、
結果的に、『マリオ』や『ゼルダ』が
なぜ25年も続いたのかっていうことが
とてもよくわかる話だったので、
25周年記念という意味でもすごくよかったと思います。
ありがとうございます。
糸井
いえいえ。
宮本
あとは、ゲームにちょっと触っていただいて、
また感想を聞かせていただければ。
糸井
みんなでやるとまたたのしそうだねぇ。
『ゼルダ』なんかも、ひとり用だけど、
みんなでやると、きっと盛り上がりますよね。
岩田
いや、遊んでいる人のとなりで
見てるだけでもおもしろいです。
糸井
そりゃそうだよねぇ。
親子でやったりすると、
最高にたのしいでしょうね。
岩田
はい。
宮本
今回の『ゼルダ』は操作系を含めて
たくさんの新しい要素が加わってますから、
これまでのシリーズを経験していないということが
ハンディキャップにならないんですよ。
だから、先入観のないお子さんのほうが
謎解きがうまかったりするかもしれない。
糸井
なるほど。
いや、しかし、25年目を迎えて
さらに新しくなるっていうのもすごいですね。
宮本
そうですね(笑)。
糸井
で、新しくなりながらも『ゼルダ』なんですよね。
というか、新しいなにかがあるからこそ
『ゼルダ』であるとも言えるわけで。
岩田
そうですね。
糸井
どうして、そんなことが続けられるんでしょうね?
宮本
うーん・・・そうですねぇ・・・。
ずっといっしょにつくってきている中郷さんが、
開発中にかならず言うことがあって、
「まだ、足りませんわ」って言うんですよ、いつも。
最初は「まだまだ、足りませんわ」くらいなんですけど
それが「まだ、足りませんわ」に変わって、
「これでええんとちゃいますか」
「ええ感じですね」って変わっていく。
その中郷さんの「足りませんわ」に応えるように
ネタを考えたり、実験したりをくり返す、っていうのが
毎回『ゼルダ』ができていくプロセスなんですけど、
25年間、『ゼルダ』が続いてきたのは、
その「足りませんわ」っていう思いが、
いつもぼくらの気持ちのなかにあるからかもしれません。
糸井
ああ、なるほど。
岩田
そこでの、足りる、足りないは、
なにか基準があるわけではなくて。
宮本
はっきりしたものはないんですけどね、
でも、いっしょにつくってる
ぼくと手塚さんと中郷さんのあいだには、
共通の認識があるような気がします。
岩田
わかりました。どうもありがとうございます。
そういう感じで、終わりましょうかね。
糸井
いつまででも続いちゃうから(笑)。
岩田
むしろ、録音しているのが変な感じですね(笑)。
3人で会ったら、だいたいこんな話をしてますから。
糸井
うん。
岩田
今日は、どうもありがとうございました。
宮本
ありがとうございました。
糸井
ありがとうございましたー。
(おしまい)