岩田 |
『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』について
今日からお伝えしていこうと思います。
たくさんの開発者が携わっているソフトですから、
なるだけ多くの人に、登場してもらうことにしました。
まずは、今回はじめてチーム内で、リーダー役を経験した
若手スタッフ6人の方にお話をうかがいます。
ちなみにこの取材のあとは
ベテランの開発者6人に集まってもらって、
最後に、ディレクターの青沼(英二)さんと、
宮本(茂)さんに話を訊いていこうと思っています。
それでは、まず今日は、
若手開発者のみなさんにしゃべってもらいましょう。
自己紹介からお願いします。
|
尾山 |
情報開発本部の尾山です。今回の『ゼルダ』では、
おもに敵キャラクターのデザインを担当しました。
このプロジェクト以前の仕事としては、
『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』『ポケモンスタジアム金銀』
『ルイージマンション』『ゼルダの伝説 風のタクト』『ピクミン2』
『ゼルダの伝説 4つの剣+』にたずさわっていました。
|
西森 |
情報開発本部の西森です。
今回はプレイヤー、つまり
リンクのデザインを中心に担当しました。
その前の仕事としては、
『風のタクト』でノンプレイヤーキャラクターを、
『マリオカート ダブルダッシュ!!』では
キャラクターのアニメーションを担当しました。
|
北川 |
情報開発本部、北川です。
今回、はじめはダンジョンのデザインチーフとして
仕事をしていたんですけども、
途中からダンジョンのディレクション、
いわゆるゲームの遊びの部分を作るということを
おもにするようになりました。
前の仕事は、『ルイージマンション』の地形、
『風のタクト』のダンジョン、
そのあと『ピクミン2』のタイトルデザインを担当していました。
|
宮城 |
情報開発本部、宮城です。
今回の担当はフィールドデザインの設計、
および、そのチームの運営を担当しました。
これまでの主な仕事は
『スーパーマリオサンシャイン』と『ピクミン2』になりますが、
そのあいだに『風のタクト』の助っ人的な役割として、
いくつか地形の絵の部分を担当しました。
|
冨永 |
情報開発本部、冨永と申します。
今回は北川さんと同じで、
遊びの部分のディレクションを担当したんですけども、
私はフィールドのゲームデザイン担当になります。
今までやってきた仕事としては、
まず『風のタクト』で、
宝箱とか敵とかをあちこちに配置していくという
仕事を担当しまして、
そのつぎが『マリオカート ダブルダッシュ!!』、
そこではおもにテキストを書いたりですとか、
世界発売にあたってのローカライズ、
そのあとに『4つの剣+』でデバッグのお手伝いをして、
その後、『スーパーマリオ64DS』の
ディレクションを経験して、現在に至ります。
|
京極 |
情報開発本部の京極です。
今回の『ゼルダ』ではスクリプト全般と、
あと一部ノンプレイヤーキャラクターを使った
イベントのプランニングを担当しています。
この前には『4つの剣+』の
スクリプトを担当いたしまして、
その後、このチームに入りました。
|
岩田 |
今日お集まりいただいたみなさんは、
おそらくこれほど巨大なプロジェクトを
初めて経験されたんじゃないかと思います。
実際、今回の『ゼルダ』というのは
1本のソフト開発の規模としては最大レベルなんですが、
これほど大きなプロジェクトだと、
たくさんの人のさまざまなアイデアを入れながら
ひとつの形にまとまるというのが
ものすごくたいへんなことだと思うんです。
ふつうに考えれば、ばらばらになってしまうものを
ひとつにつなぎ止めているのが何かというと、
それは個人個人の「『ゼルダ』らしさ」という
概念なんじゃないかなと思うんですね。
そこで、みなさんにとっての
「『ゼルダ』らしさ」というのが
どう定義されているのかというのを
ちょっと訊いてみたいんです。
じゃあ、そうですね、尾山さんから。
|