職種紹介

デザイナーの仕事UI/UXデザイン

UI/UXデザインとは?

UIとは「ユーザー・インターフェース」の略で、UXは「ユーザー・エクスペリエンス」の略です。
インターフェースは「接点/接触面」、エクスペリエンスは「経験/体験」を意味します。
ゲームにおけるUI/UXデザインとは、「ゲーム」と「遊び手」を仲介する絵や文字の表現を通じて、心地よいゲーム「体験」を作りだすこと、とも言えます。

任天堂のUI/UXデザイナーの役割

任天堂におけるUI/UXデザイナーの具体的な制作物は、

  • ・タイトル画面やメニュー画面
  • ・ゲーム中の体力ゲージやボタン、マップ、アイコン
  • ・フォントやメッセージ
  • ・勝敗の結果画面(リザルト画面)

などとなります。

これらのUIを通じて、お客様にストレスなく心地よいゲームプレイを提供することがUI/UXデザインの主な役割です。
特に、ゲームは娯楽品であって生活必需品ではないため、わかりにくければ簡単に手放されてしまいます。そのうえ、何百万人というプレイヤーがUIを何百回、何千回と操作するため、「使いやすさ」についても大切に捉えて取り組んでいます。

任天堂のUI/UXデザイナーはゲームソフトだけでなく、ゲーム機本体のOS、スマートデバイスアプリ、Webサービスなど、幅広い媒体の仕事に携わっています。その点もUI/UXデザイナーという職種の特徴のひとつです。

任天堂のUI/UXデザインが
大切にしていること

ここでは事例を交えつつ、「任天堂のUI/UXならでは」の特徴をご紹介します。

1. 体験の設計に関わる

ディレクターやプランナーと相談しながら画面や体験の流れを整理していきます。

UIは、お客様が見る・触れるほぼすべての画面に表示されます。そのため、商品やサービスの開発では、ほぼすべての仕様をおのずと把握することになります。こうした横串を通した関わりかたができる職種は、意外と多くありません。
の画像のような、画面の流れを記載する設計図(シーケンス図)の制作を担当することもありますし、時には商品やサービスの魅力に関わるような大きめの仕様を提案し、それが採用されることもあります。

2. 何度も繰り返し磨きこむ

度重なる改善を繰り返した結果の画面。
(数字はバグ修正も含めたデータ更新回数を記載しています)

UIは多くの人が何度も触れる画面を扱うことが多いため、開発中に「わかりにくい」「使いにくい」という指摘を受けることが多い分野です。プロデューサー、ディレクター、プランナーからはもちろん、デザイナー、プログラマー、デバッグスタッフなどほぼすべての職種のスタッフから指摘を受けます。そしてUI/UXデザイナーは、そのひとつひとつに対して、何度も繰り返し改善を重ね、ユーザー体験を可能な限り磨き上げていきます。
みなさんが普段プレイする何気ないゲーム画面も、実は再三の試行錯誤の果てにたどり着いた画面ということも少なくありません。

3. 「子どもから大人まで」伝えるデザイン

任天堂の商品やサービスは、子どもから大人まで幅広い年代の方に楽しんでもらうことを目的としていますので、UI/UXデザインでも文字情報に頼りすぎない「わかりやすさ」を追求しています。自分がデザインしたUIが、何も説明せずに子どもや普段ゲームをされない方に使ってもらえたときは「伝わった!」とガッツポーズをするほどの喜びがあります。

4. 「ツール」ではなく「娯楽」を作る

任天堂は「ツール」ではなく「娯楽」を作っていますので、「わかりやすい」はもちろんのこと、「より魅力的」であることも重要な要素と考え、UI/UXデザインに取り組んでいます。こうした「おもしろいからOK!」という価値観でUI/UXデザインに取り組めるのも、任天堂のUI/UXデザイナーならではの醍醐味と言えます。

任天堂ではたらくUI/UXデザイナーに求められること

商品やサービスには、お客様に向けた膨大な情報が存在しています。それを整理整頓し、グラフィカルに伝えていく能力が求められます。
その意味では、グラフィックデザインの素養とともに、情報の編集能力や、お客様の行動や心理を観察する能力も必要になってきます。
加えて、任天堂は「ツール」ではなく「娯楽」を作っていますので、人を喜ばせること・楽しませることが大好きなサービス精神旺盛な人は、任天堂のUI/UXデザインの仕事と相性が良いでしょう。

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参考情報

UI Crunch #13で、UI/UXデザイナー職種のスタッフがUIデザインについての講演を行いました。その際の講演内容は、こちらの動画からご覧いただけます。
『UI Crunch #13 娯楽のUI - by Nintendo -』 (YouTube)

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