池田 |
はい。私は、古いところでいいますと
『ポケットピカチュウ』や『ポケットハローキティ』という
歩数計を使った携帯ゲームや、
加速度センサーを使ったゲームボーイ用ソフト、
『コロコロカービィ』の設計などを手がけていました。
その後もインターフェイスにまつわるさまざまな企画に携わり、
Wiiでは、コントローラに採用された
センサー全般についての電気的な設計などを担当しました。
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岩田 |
ずっとUI(ユーザー・インターフェイス)に関わってきたわけですが
池田さんは、コントローラに代表されるUIというものを
どういうふうにとらえていますか。
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池田 |
やはり、プレイヤーの方々のいちばん身近なもので、
ゲーム機の一部であるというよりは、
むしろ体の一部になるようなものであるべきだと思っています。
お客さんはゲーム機本体に触れるよりも
コントローラやUIを触れることのほうが圧倒的に多いわけですから、
その重要さは、つねに意識しています。
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岩田 |
Wiiのコントローラを開発し始めたころ、
池田さんの頭の中にはどういうキーワードがありましたか?
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池田 |
思っていたのはやはり「シンプル」であること。
それと「快適さ」ですね。
これはWii全体のコンセプトだと思いますが、
どなたにも触っていただけるもの。敵視されないもの。
つい触ってみたくなるようなコントローラというのを意識していました。
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岩田 |
竹田さんは、ニンテンドーDSの影響を語ってらっしゃいましたが、
コントローラを考えるうえで
池田さんにもニンテンドーDSの影響はありましたか?
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池田 |
やはり、ありましたね。個人的な話になりますが、
自分の親がニンテンドーDSに興味を持ったというか、
「ちょっと遊んでみたい」と言いだして、かなりびっくりしたんです。
テレビや雑誌でDSを見ているうちに
「ペンなら私でも触れそうだ」ということで興味を持ち始めたみたいで。
それを知って、やはり「親しみやすさ」というものは
すごく重要なんだなと思ったんです。
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岩田 |
続いて、芦田さんにうかがいます。
本体と同様、コントローラでもデザインを担当したわけですが
芦田さんのコントローラ作りの歴史というのは、けっこう長いですよね。
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