「星見の塔」

「星見の塔」で、2人は互いの夢を語り合う。流星雨が降り注ぎ、かつての思い出も共にある。アルガナン家にとって神聖だった場所で、一瞬の間だけ心が触れる。

さまざまなものが頭に浮かび上がっては消えていく中、彼女は詞を忘れた歌を口ずさむ。古くから一族に伝わる、引き裂かれたものたちの歌だ。遥かなる時を超え、訪れる再会だけを願い続け、闇にのまれ心を無くしても、一瞬のぬくもりですべてが蘇る、そんな想いがこめられたメロディー。

2人はそれぞれ、幼い頃に両親を亡くし、戦いや権力抗争の中をなんとか生き抜いてきた。幾度も孤独と向きあってきた。それが故に、お互いに同じものが心の隅に宿っていることに気づく。
つらい悲しい断片だが、でもそれは時間をおけば優しさに変化していく。

(ディレクター)

かつての人々は、空を彩る星々を見上げて「星座」を思い浮かべ、そしてそれらが登場する「物語」をつくりだしました。

この「星見の塔」は、ルリ島の中でも特に星が綺麗に見える場所。人々はここで空の星を見上げ、自らの守護星を指さし、語り合います。

思い入れの強い場所というのは、人それぞれに存在すると思いますが、この「星見の塔」は『彼女』にとって、とても大切な場所のようです。

(プロデューサー)