「水」

コンピューターグラフィクスの中で「水」の質感はひときわ美しい。光を反射し透過することでなんともいえない生きているような表情をつくりだす。

城の中庭にはうっすらと水がはられ、洞窟の中では滝となって滴り落ちる。街の中央には大きな川がある。そして主人公たちは大海原に繰り出す・・・

これは「水」だけに限らないことだが、そんなとき「音」も非常に重要だ。絵をつくりこむことと、音を丁寧にかぶせていくことで、細かな部分がうごめきだし、全体の世界も生々しさを増してくる。

今回の効果音制作はいい感じに進められていると思う。当初から重要視していたので、スケジュール的には異例ながら、制作開始と同時に音づくりも始めた。ずーっと並走して「音」が「世界」に存在していた。その影響が、ゲーム性や演出などを良い方向に引っ張ってくれたと思う。

「水」と「音」・・・脇役ながら、名役者たちだ。

(ディレクター)

古代ローマには水道橋(すいどうきょう)と呼ばれるものがつくられ、水の供給は都市になくてはならないものになっていました。
ルリの街には水道橋こそありませんが、街の中に水路が走り、人々の生活に潤いを与えています。水路はやがて海へと続き、海は人々が冒険に出るために、船が必要となることを教えてくれます。

島の中の世界が、船という手段によって広がっていく。
ファンタジー世界の乗り物は、心をワクワクさせるとても重要なツールです。

(プロデューサー)