7. みなさまといっしょにつくっていく『Wiiの間』

鈴木

あともうひとつ、
「Wiiの間テレビ」で大きい変更は、→検索画面です。
バージョン1のときの検索画面は、
最初はコンテンツの数が少なかったというのがありまして、
一覧にしなかったんです。
でも、バージョン2はとてもわかりやすくして、
トップ画面をシリーズタイトルごとの一覧にしました。

岩田

だから、『修理、魅せます』を続けて見たい人は、
それがお手軽にできるんですね。

鈴木

しかも、満足度とか、
いろいろ知ることもカンタンにできますし、
検索画面の機能は格段に使いやすくなっていると思います。

トニー

それに、検索のお姉さんが踊るようになりました。

鈴木

そうそう(笑)。

岩田

踊るんですか?
前は妙に落ち着いていたじゃないですか。

鈴木

おしとやかだったんです(笑)。
でも、ちょっと体をスイングさせて、
音楽もポップなものに変えました。

トニー

それだけ見ても楽しいんですよね。
それをやったのは別府さんでしたね。

別府

やっぱり、
もっと楽しくしたかったんです。

岩田

じゃあ、別府さんから、
バージョン2で変わったこと、あるいは目指していることを
話してもらえますか?

別府

はい。大きくは2つあって、
ひとつは、日常生活に作用するような
映像を提供していくことを意識しています。
たとえば→『はじめての○○シリーズ』という
意外と面白いお役立ち系の映像を制作しているんですが、
たとえば、『はじめての結婚式スピーチ』を見て
自分がはじめて結婚式でスピーチをするときに役に立つとか、
あるいは『できたらいいなシリーズ』というチャレンジ系の映像だと
かっこいいネクタイの結び方ができるようになったり、
ムーンウォークができるようになったり、
映像だからこそわかりやすく伝えられたらと・・・。

岩田

「明日これをしたいので、助けて」というときに
ちょっと『Wiiの間』をつけてみようか、
ということにならないかな、ということですね。

別府

そうなるとうれしいですね。
しかもそれらの映像は
DSiにダウンロードして持ち運べますので、
日常生活のさまざまなシーンで
活用していただけたらと思います。
 
もうひとつは、「いろんな間」では
映像や→サンプル宅配やクーポンのサービスを
ご提案させていただいてますけど、
今後はさらに、「体験」を重視したいと思っています。
これまでも新しい紅茶のサンプル宅配サービスがあったのですが・・・。

新しい紅茶のサンプリング

岩田

それ、すごく評判がよかったようですね。

別府

はい。『Wiiの間』に「ピンポーン」と、
コンシェルジュMiiがやってくるのではなく、
本当にお茶の間に宅配されるわけですから(笑)。
この企画はパートナー企業様のご協力で実現したのですが、
おいしい紅茶の入れ方がとてもよくわかる映像があり、
ちょっと試してみたいな!と思うと
その横にサンプルの宅配を受け付ける窓があって、
そこで申し込むと・・・。

岩田

数日後に本当に玄関のチャイムが
「ピンポーン」と鳴るんですね(笑)。

別府

そうなんです。ですから今後は、
映像だけでなく、実際の体験につながるご提案を
どんどん拡大したいと思います。

岩田

そのへんも、『Wiiの間』の
リアルとバーチャルの面白いところですね。

別府

はい。
それから、『Wiiの間』に入ると
ちゃぶ台が中央にありますけど、
バージョン2では、
その上に→チラシが天井から舞い降りてくるんです。
たとえばお客さんが京都に住んでいたとすると、
そのチラシは京都のお店の映像とクーポンだったりするんです。

岩田

Wiiには、
お客さんがどこにお住まいかが入っているので、
そういうことも実現できるんですね。

別府

あと、『Wiiの間』の起動時に
更新された情報が表示されるようになります。

岩田

最初の画面で、
新着情報を確認することができるようになったんですね。

別府

はい。
それから、『Wiiの間』の右下に
→「移動」というアイコンが新しくできまして
そこをクリックすれば、「シアターの間」
「いろんな間」「Wiiの間カレンダー」
そして「Wiiの間テレビ」へと
カンタンにアクセスできるようになります。

湯川

『Wiiの間』は360度
部屋のなかをぐるりと見渡せますけど、
そういった操作が苦手なお客さんもいらっしゃるということで。

岩田

なるほど。
それでは、これを読んでくださった方に、
みなさんが、これだけは聞いてほしいことを、
ひとことずつ訊いて終わることにしようと思います。
まずは鈴木さんから。

鈴木

はい。
先ほど“仮説検証装置”という話が出ましたけど、
最初はその話を聞いても、よくわからなかったんです。
ところが、あるとき別府さんから
「僕だって、数字ですべてを判断しようと思っていないんだよ。
だけど、ここにあるデータをちゃんと見れば、
そこにはたくさんのヒントがあるんだ」と言われたことがあったんです。
僕はその話を聞いて「なるほど」と思ったんです。

岩田

毎週のようにあがってくるデータのなかには
いろんなヒントが隠されているんですよね。

鈴木

はい。
それはお客さんにとっても同じだと思うんです。
『Wiiの間』にはいろんなヒントがありますので、
そのヒントを探すつもりで見てほしいと思いますね。

岩田

なるほど。それではトニーさん。

トニー

ちょっと個人的な話になりますけど、
僕の父親がアメリカ人で、母親が日本人です。
で、父の仕事の都合と、母親の血縁の都合で、
アメリカと京都を行ったり来たりしてたんです。
僕が日本語を話せるのも、母親のおかげだけではなくて
そんなご縁もあって身についたんです。
『Wiiの間』でも、そういう何かのキッカケになれば、
と思っていまして。

岩田

『Wiiの間』のなかで起こることも、
その人にとっての一期一会のご縁になると。

トニー

そうです。
その人の人生にとって、新しい発見や出会いがあると思いますし、
再確認もできると思うんです。
たとえば「シアターの間」のコンテンツで、
最新作ではなくって、10年前の映画を見て面白いとか。

岩田

見たかったけど、見ないままという映画もありますしね。

トニー

そこで「懐かしいね」と言ってもらえたりとか、
人の人生に刺激を与えるような
編成をやっていきたいと思っていますので
ぜひ楽しみにしてください、と僕は言いたいです。

湯川

それでは僕もシンプルに。
ここには新しい情報との出会いがあって、
それが会社のことなのか、いろんな製品のことなのか、
映画なのかもわかりませんけど、
人それぞれに未知なるものをいろいろ体験して、
自分がそれまでに知らなかったことに
いろいろ出会う機会そのものを楽しんでいただきたいです。

岩田

では最後に、別府さん。

別府

わたしが申し上げたいのは、本当にひとつだけです。
週に1回、どうか『Wiiの間』を起動してみてください。

一同

(笑)

別府

土曜とか日曜とか、
ご都合のいい日にスイッチを入れていただいて、
「意外といいんじゃない」
と思っていただけるとうれしいですし、
『Wiiの間』のサービスがきっかけになって
お茶の間がにぎやかになればもっとうれしいです。

岩田

じゃあ、わたしから。
Wiiという仕組み、Wiiというゲーム機が
不思議なご縁をつくりだして、
いまここにまったく別々の人生を歩んでいた人たちを、
なぜかちゃぶ台の前に集めているという、
この不思議な事実が生み出すものを
ちょっと体験してみませんか?
というのがわたしからのメッセージです。

別府

『Wiiの間』は
見てくださる方といっしょにつくっていく感じですので。

湯川

そうですね。

岩田

みなさんがどう見て、どう評価して、
途中で見るのをやめたり、
どれくらいコンシェルジュMiiを追い返すかで、
別府さんたちが次にやることが変わっていくんですね。

鈴木

こんなテレビ局はないですよね。

別府

わたしたちは、
“みなさまといっしょにつくっていく『Wiiの間』”ですので、
末永くおつきあいいただければと思っています。