岩田
そのような不思議なご縁に導かれて仲間が集まり、
2009年5月1日の0時にスタートした『Wiiの間』ですが、
11月21日からバージョンアップすることになりましたよね。
具体的にどんな新しいことができるのか、
それぞれ語っていただけますか?
トニー
じゃあ、僕から話してもいいですか?
岩田
はい、トニーさんよろしく。
トニー
僕は主にカレンダーの編集と、
バージョン2からはじまる「シアターの間」で見られる
映画などのコンテンツの買い付けや交渉をやってます。
まずカレンダーのほうの話をすると、
静止画像の枚数が増えるようになります。
岩田
いまは4コマでしたよね?
トニー
はい。それが50コマに増えるんです。
岩田
50コマということは、
できることの種類がまったく変わるんでしょうね。
トニー
そうなんです。
ある意味、僕はカレンダーの仕事をはじめたときは、
こんなに使いにくいメディアはあるのかと。
4コマで、しかも3秒で消えてしまうと。
でも、やってるうちに、
これは自分としてすごく手ごたえがあったんですね。
岩田
それは4コママンガに目覚めた人のように。
トニー
本当にそうです。
だから4コマ目には
必ずオチを入れるという感じだったのですが、
やっぱりコマ数が少ないので
ちょっと好奇心を突っつくとか、
ヒントを与えるという程度のことしかできなかったんです。
でも、50コマも使えることになったので、
たとえばお料理レシピのようなマメ知識ではなく、
かなりタメになる情報も出せるのではないかと思っています。
岩田
なるほど。
トニー
それから「シアターの間」ですね。
これは、新しい部屋を増築しまして。
別府
階段がちょっと見えるところから
「シアターの間」に行けるようになるんですけど、
これが不思議な雰囲気の部屋なんです。
トニー
この部屋では、封切りされた映画などを
有料で見たり、レンタルすることができます。
そういった有料コンテンツを
ちゃぶ台の前で見ていただくのは申し訳ないので・・・。
別府
「シアターの間」の
ソファーに座っていただくようにしました(笑)。
岩田
(笑)。
映画などのコンテンツは
何度も見ることができるんですか?
トニー
レンタルは期間限定ですけど、
その期間内であれば何度も見られますし、
ご購入いただければ
何度でもずっと見られるようになっています。
さらに新たな取り組みとして、
検索性を高めました。
たとえば、20代の方に人気のある映画とか、
世代別に検索できたり、
なかには血液型で見たい映画を探すこともできるようになります。
湯川
じゃあ僕からは「いろんな間」の話を。
岩田
「会社の間」が「いろんな間」に変わるんですね。
湯川
そうです。
これまでは会社とその商品を紹介することに
主眼を置いてきたんですけど、
会社以外のカテゴリーもあっていいということで、
「いろんな間」という名前に変えました。
岩田
もちろんこれまで通り
会社のカテゴリーもあるんですね?
湯川
はい。
で、トニーさんがいま言いましたけど、
「いろんな間」でも使える静止画の数を
50コマまで増やすことにしました。
これまでは、動画で紹介していたのですが、
どうしても制作コストがかかってしまうんですね。
岩田
『Wiiの間』で伝えたいことがあっても、
動画の制作費まで予算を回せない、
という会社さんもあったんですね。
湯川
でも、静止画であれば、ご負担をすごく軽減できると。
それに、ご覧になられる人によっては
もっと端的に知りたいのに、とか
早く答えを言ってよ、ということもあると思うんです。
それが静止画ですと、自分のスピードでページもめくれますし、
前のページに戻るのもカンタンにできます。
しかも、リビングルームで静止画を見たときのインパクトは
とても大きいですし。
岩田
映像とは違う表現ができるんですね。
湯川
そうですね。
あと、これまでは、12のスクリーンがあって、
360度回転させなければ
全部の画面が見られない、
というのがスタンダードだったんです。
でも、12のスクリーンを埋めるのは
企業さんにとって負担になっているケースもありましたし、
そこで、バージョン2では6個以下でも
大丈夫なようにしまして、
さらに回転させなくても一覧で見られるようにしました。
岩田
僕らはたくさん窓があったほうがいいだろう、と
はじめる前は思ってしまうんですけど、
実際には12個埋めるのが大変な会社さんもあったんですね。
湯川
そうなんです。
会社さんによっては、窓が2つや3つでも
伝えたいことは十分に伝えられるかもしれないんです。
岩田
むしろ、それのほうが、
「これを見てほしいんです」ということが
ハッキリするかもしれませんし。
湯川
はい。
そういった、静止画の機能を増やしつつ、
バージョン1からあった、「動画を見る」、
そして「クーポン」「宅配」、それに「アンケート」と
これまでにあった構造を充実させながら
「いろんな間」を楽しめるものにしていきたいと考えています。
別府
あと、映像の評価はちょっと変わりましたよね。
バージョン1では「○△×」で選んでいただいていましたけど、
岩田さんから「◎もあったほうがいいんじゃないの?」と指摘されて。
岩田
そうそう(笑)。
そんなに頻繁にあることではないかもしれませんが、
とてもすばらしい映像を見たときに、
「○で、いいと伝えるだけじゃ物足りない。
本当に、すごくよかったという気持ちを伝えたいのに!」と
感じたことがあるんです。
そのことを別府さんに伝えてあったんですね。
別府
僕も「なるほど」と思いまして、
バージョン2からは
「◎○△×」で評価していただくようにしました。
鈴木
じゃあ僕からは
無償動画と言われる「Wiiの間テレビ」について。
映像コンテンツのラインナップに関しては、
バージョン2で大きく変えることは考えていません。
でも、そのなかで大きく変わることが2つありまして、
ひとつはコンシェルジュMiiの登場の仕方が変わります。
たとえばひとりのコンシェルジュMiiがやってきて、
別のコンシェルジュMiiにも会いたいと思うことがありますよね?
岩田
それ、わたしも聞いたことがあります。
次のコンシェルジュMiiが来るまで
じーっと待ってるお客さんもいるんだそうですね。
鈴木
そうなんです。
そこで僕も試しに待っていたことがあるんですけど、
次の人が来るまで22分もかかったんですね(笑)。
岩田
(笑)
鈴木
そんなにお待たせするのは申し訳ないですので、
1人目が来て、帰るときに「次の人を呼びますか?」と
聞いてくれるようになりました。
岩田
じゃあ、テレビの前で
じーっと待たなくてもよくなったんですね。
鈴木
はい(笑)。