アンブレラさんのなかでは、開発途上で
けっこういろんな遊び方をする人が現れるんでしょうね？

そうですね。
でも、誰かがとても効果的な攻略法を生み出してしまうと、
つくってる立場としては、
それをつぶさなければならないんです（笑）。

ああ・・・。

強すぎるんです。

「これが必勝法パターンだ」
みたいなのを誰かが見つけてしまうんですね。

せっかく見つけたんですけど・・・。

つぶされてしまう（笑）。

はい、申告するとつぶされるんです。

（笑）

だから、スタッフが「黙っていよう・・・」
とか言うので、「ダメです！言ってください！」とか（笑）。

そのような必勝法パターンは、
マリオクラブ^（※7）の人たちも同じように発見していましたか？

そうですね。
「この通り名でこの技を使ってると、
こういうふうにかんたんに攻略できてしまいます」
みたいな報告をいただいたりしました。

でも、「それはやりすぎだろう」と思ったら、
もちろんつぶすんですけど、そうではなく、
「よく見つけたなあ」と思えるものであれば、
「そのままどうぞお使いください」みたいに、
あえて残したりもしました。
ですから、どんな攻略法がどこに潜んでいるかわかりませんので、
お客さんにがんばって見つけてほしいんです。

組み合わせが莫大にありますから、
きっとまだ発見されていないような
楽しい組み合わせが見つかると思います。
あと、今回はデバッガーの方たちと
とても長い間いっしょに仕事をしていて、
つくり手として、とてもうれしいことがあって・・・。

どんなことですか？

デバッグが終わったあとに言ってたんですけど、
「製品版が出たら、もう１回、ちゃんと遊びたいなあ」と。

ああ、わたしもその話は聞きました。
「今回はデバッガーさんたちの評判がいいですよ」と。
それは、どこがよかったんだと思いますか？　

いま言ったように、
楽しい組み合わせが、まだまだ見つけられるというのも
そう感じてもらえた理由のひとつなんじゃないかと思います。

それと、「すれちがい通信」^（※8）を実際に街中で
体験したいというのも、理由のひとつかもしれませんね。

なるほど。「すれちがい通信」は
もちろんデバッガーの人たちも体験できますけど、
それは社内という限られた空間だけの出来事ですしね。

そうです。先ほどお話した、
社長が訊く『ポケモン立体図鑑BW』^（※9）では、
「いつの間に通信」^（※10）のほうを強化しましたけど、
「すれちがい通信」は残念ながら実現できませんでしたから。

『ポケモン立体図鑑BW』では、
１個１個の図鑑のサイズが大きすぎて、
「すれちがい通信」でささっとデータを
送ることができなかったんですよね。

ええ。なので、こちらの『スーパーポケモンスクランブル』では、
「すれちがい通信」によって、人と人が
数珠つながりになっていく遊びをぜひ実現させたいと。
さらに、Miiと結びつけながら、すれちがいの遊びを
世界観も含めて、かなり細かくつくりこんでもらいました。

「Miiと結びつけながら」というのは、
そもそもどのように生まれたんですか？

当初の想定では、
自分たちのなかにMiiの存在はなかったんです。

ありませんでしたね。

なので最初は、わりと閉じた世界で考えていたんですけど、
石原さんから、とてもいいタイミングで、
そのネタをポーンといただきまして。

それはどんなネタだったんですか？

「Miiを使って、外に拡がっていくような
そんな世界をつくれないか？」と。
それを聞いて、僕らもすんなり、
「・・・わかりました」と。

（笑）。そうでしたね。

すんなり「わかりました」と言えたのは、
どうしてなんですか？

たぶん、石原さんに言われたことが、
現実にありそうな気がしたからだと思います。
おもちゃ屋さんにMiiが集まってきて、
そこでコミュニケーションをとったり、
バトルを楽しむようなことって、
リアルな世界でもあるじゃないですか。

昔は、駄菓子屋さんがそうでしたよね。

そこで、Miiが集まるような場所をつくって、
すれちがった人と、メッセージのやりとりができたり、
バトルをして、勝つといいことがある、
といった仕様を入れることにしたんです。

ただ、もともと僕のなかにあったイメージは、
じつはひどい話だったんですよ。
ゲームの中のおもちゃ屋さんのなかで
子どもたちがジオラマで遊んでいて、
たとえばそのジオラマが燃えたりすると、
『スーパーポケモンスクランブル』のなかにいるポケモンたちが、
「熱い！火事だ！」と大騒ぎしたりとか（笑）。

おもちゃの世界が大混乱するんですか（笑）。

でも、「全部燃えちゃったら、そのあとどうするんですか？」
と言われて、「ああ、そうか、そうか」と（笑）。

（笑）

ただ、そのようなおもちゃのポケモンを
実際につくることができないだろうかと考えて、
つくってみたのがこれなんです。

ペーパークラフトですね。

で、『スーパーポケモンスクランブル』の
早期購入特典^（※11）として、
これをプレゼントしましょうと。

え？ こんないいものがもらえるんですか？

これはお客さんに組み立てていただくんですね。

はい。社長が訊く『ポケモン立体図鑑BW』で言いました
「ポケモンＡＲマーカーコレクション」も
早期購入特典として付いてきますので、
ポケモンＡＲマーカーとペーパークラフトを並べて、
『ポケモン立体図鑑BW』でぜひ撮影してほしいと思っています。

わかりました。
では、前作の『乱戦！ポケモンスクランブル』を知っている人と、
知らない人に対して、このソフトのオススメの言葉を
それぞれお願いできますか？では、小澤さんから。

あ、僕からですね、はい。
ええと・・・知らない人には、絶対に遊べると思うので、
まずは手にとってみてほしいです。

「絶対に遊べる」というのは、アクションゲームのスキルとか、
ポケモンのことに詳しいとかに関係なく遊べるということですね。

はい。これまでテレビゲームを遊んだことのない人であっても、
楽しめるようなソフトに仕上がったと思います。

わかればわかるほど、深みが用意されているので、
単純なのですぐに飽きてしまうということはない
ということなんですね。

はい、そうです。

じゃあ、『乱戦！ポケモンスクランブル』を知ってる人には
何とオススメしますか？

えー・・・・・・「これが本番です！」でしょうか。

（笑）

なので、ぜひもう１回、やってみてください。

それは、『乱戦！ポケモンスクランブル』を
遊んだ人にとって、もう１回することは
すごく面白いと思うということなんですね。

面白いと、はい、そう思います。

いろんなところでパワーアップしているということですね。

ええ、はい、そうです。

期待されているところがパワーアップしているし、
意外なところもパワーアップしているみたいな感じでしょうか？

あ、はい。そうです。そんな感じです。
ありがとうございます。

（小さい声で）・・・小澤さん、ちょっと口べたなんですよね。

（笑）