世界観/ストーリー

バックグランドストーリー 後編

ぱち。イサは目を覚ます。いつの間にか眠っていたらしい。途中から夢だと気付いていた。何度となく見た夢だから。飽きるほど見た夢なのに、夢とわかっているのに、心臓は早鐘のように撃ち、汗で服が張り付いている。イサはぎくりとする。「そうだ、カチは?」「ただいま〜。」暗闇から、両手にガラクタを山ほど抱えて、カチがよろよろ現れた。どうやら、またヒトの痕跡を探しにいっていたらしい。「イサが寝ちゃったから…、その辺で見つけてきたの。」どさりと、ごみにしか見えない物たちを地面に下ろして、ふぅと息を吐き出す。まだ頭がはっきり働かず、だまっているイサを見て、カチは少しいじわるな微笑を浮かべる。

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