罪と罰　宇宙の後継者：世界観/ストーリー：バックグランドストーリー前編

彼女は、眼下に広がる光景を見やりながら、自らに課せられた任務をゆっくりと反芻しようとして…突然、何も覚えていないことに気がついた。自分が本当は何者であるのか、何を真の目的としてこの地にやってきたのか、その一切が元から何もなかったかのように消えてしまっていた。覚えているのはただ、「ヒト」という生物の調査に来たという任務の断片のみ。そのわずかな記憶を繰り返し繰り返し反芻するうちに、「ヒトの調査」という任務の断片は、やがて「ヒトへの興味」へと、彼女の中でその姿を変えていった。彼女は、無人の荒れ果てた都市の残骸の中へと、「ヒト」の痕跡を探すため、その足を踏み出した。