岩田
山根さんのオススメの「ドリーム競技」は何ですか?
山根
「苦労したものほどかわいい・・・」という意味で
「ドリームスペースフライト」がオススメです。
岩田
どんなゲームなんですか?
山根
キャラクターが宇宙空間を飛ぶんです。
岩田
オリンピックのゲームで宇宙空間、ですか?
さすが「ドリーム」ですね(笑)。
山根
もともと「シンクロナイズドスイミング」から
ドリーム競技として発展していったので。
岩田
ああ、なるほど。
舞台を水中から宇宙に移したんですか。
山根
はい。ただ最初は
「キャラクター同士を同調させて、
どうシンクロさせるのか?」
という部分で悩んだところもあったんですけど、
最終的に、敵としてディノパックンが出てくるようにしました。
岩田
え? あの『マリオギャラクシー』(※6)に出てきた、
巨大なパックンフラワーですか?
※6
『マリオギャラクシー』=『スーパーマリオギャラクシー』。Wii用ソフトとして発売された
3Dアクションゲーム。1作目は2007年11月、2作目は2010年5月発売。
山根
はい。まず4つのリングがあって、
そのなかにキャラクターがそれぞれ入りまして、
一定時間、じっととどまっていると
ゲージがビューッとたまっていき、
全員のゲージが満タンになると
ディノパックンに体当たり攻撃をします。
そのときに、みんなで息を合わせて操作するのが、
緊張感があって面白いんです。
渡辺
でも、これが完成したのは
マスターアップの2、3週間前でした・・・。
山根
最後の最後まで手がかかってしまいました。
岩田
だから「苦労したものほどかわいい」
ということなんですね。
山根
はい(笑)。
岩田
笠原さんは?
笠原
ひとつ選ぶのはなかなか難しいんですけど、
あえて選ぶとすれば、
「ドリームボールレース」がオススメです。
キャラクターがボールのなかに入って、
障害物を越えてゴールをするという
オーソドックスなゲームなんですけど、
もともとセガのゲームで、
『スーパーモンキーボール』(※7)という
カプセルに入って転がるゲームがあったので、
マリオもカプセルのなかに
なんとか入れることができないかと・・・(笑)。
岩田
マリオをカプセルのなかに入れたいと思ったので、
その「ドリーム競技」が生まれたんですか?
笠原
はい、すみません。
最終的にはカプセルではなく、エアボールになったんですが
ぜひとも入れたかったんです(笑)。
その意味でもちょっと思い入れがある競技ですし、
タイムアタックもすごく熱いので、
ぜひ遊んでいただきたいと思っています。
※7
『スーパーモンキーボール』=2001年9月に、セガがゲームキューブ用ソフトとして発売
したアクションゲーム。2011年3月には、ニンテンドー3DS版も発売。
岩田
わかりました。では、大橋さん。
大橋
わたしのオススメは「ドリームハードル」です。
というのも、さっき新幹線のなかで
ネタを考えたという話をしましたけど、
このゲームは回る円盤の上に
陸上のトラックのようなものがあって、
そこを各キャラクターが走っていって、
踏んづけあったり、障害物をよけたりして
ポイントを取り合う競技なんですけど・・・。
岩田
その原型を新幹線のなかで思いついたんですね。
大橋
はい。京都駅に着く15分くらい前の、
琵琶湖の近くを走ってるあたりで思いついたんです。
それがちゃんと商品に入ってるということで・・・。
岩田
感慨深いんですね?
大橋
ええ。感慨深いですね(笑)。
それに・・・愛着もあります。
岩田
いま話を訊いただけでも、
「ドリーム競技」というのは
いろんなバリエーションがあるのがわかりますね。
やっぱり、オリンピックの実際の競技から
大きく抜け出して発想できるので、
その結果、ビデオゲームらしい荒唐無稽な設定が可能になって、
遊びの自由度がずいぶん変わる、ということなんですね。
大橋
そうですね。そこにさらに
マリオの世界観やソニックの世界観で
ステージをつくらせてもらいましたので、
マリオらしさとか、ソニックらしさが表現できました。
そういう意味でも「ドリーム競技」があって
すごくよかったと思います。
岩田
パーティゲームとして遊びたい人には
「ドリーム競技」が用意されていて、
オリンピックが大好きな人たちには
競技としての面白さや深みが楽しめる
「オリンピック競技」が用意されているということで、
みなさんは、その両方のニーズに応えるため、
ものすごくたくさんのエネルギーを注ぎ込みました、
というのが、この商品のポイントなんですね。
笠原
はい。なので『北京』を遊んでくださった方にも、
今回の『ロンドンオリンピック』は、
新鮮な気持ちで楽しめるんじゃないかと思います。
岩田
わかりました。では最後に、
お客さんにメッセージをひとことずつお願いします。
渡辺さんから。
渡辺
オリンピックということで、
まず最初に「100m走」をやっていただきたいなと思います。
岩田
「100m走」は花形競技ですからね。
渡辺
それに『北京』のときとは違って、
必殺ワザも使えるようになったんですけど、
わたしは8.5秒という記録を出しましたので、
まずはそれを超えてから
ほかの競技を楽しんでいただきたいと思います(笑)。
岩田
渡辺さん、いきなりハードルをあげますねぇ(笑)。
渡辺
すみません(笑)。
もちろん、腕に自信のある方へ、ということですけど。
山根
わたしは、「オリンピック競技」のオススメを。
今回は「新体操 リボン」が入っているんですが、
最初に今作のウリのひとつとして
「リボン」を入れてほしい、という話をしたときに、
ゲームとしてつくるのは難しいという話になったんです。
そこで、何度か諦めかけたんですが、
「これなら大丈夫じゃないか?」というものができて、
それをどんどん磨いていって
クオリティがどんどんあがっていったんですけど、
いま、最初につくったものを見たら、
目を覆いたくなるような感じで・・・。
岩田
みなさん、がんばったおかげで
すごくよくなったんですね。
山根
はい。単純にタイミングを合わせるだけで
楽しめる遊びなんですけど、
リボンとの一体感がすごく気持ちいいんです。
なので、ぜひ女性の方に遊んでいただきたいなと思います。
笠原
僕は今回の『ロンドン』のために入れた
新モードのことをちょっと・・・。
「ロンドンフェスタ」というんですけど、
ロンドンの街を舞台にした
パーティゲームのようなモードなんです。
そこでは、オリンピックのクイズを楽しんだり、
鬼ごっこをしたり、コインを集めたりと、
ちょっと競技とはかけ離れる部分もあるんですけど、
家族みんなで楽しめるモードを用意しましたので、
ぜひ遊んでいただきたいと思います。
大橋
僕もお子さんからお父さん、お母さんまで、
家族みんなで楽しんでほしいと思います。
ロンドンオリンピックが開催されるのは
2012年の夏ですけど、
スタジアムやデザイン関係については、
オリンピック委員会の監修をちゃんと受けていますので、
世界最大のお祭りの雰囲気を
このクリスマスから楽しんでいただけると思いますし。
岩田
ロンドンオリンピックが
このソフトで先取りできるということなんですよね。
大橋
はい。なのでオリンピックに興味のある人には
ぜひ楽しんでいただきたいですし、
もちろんスポーツに興味がなくても、
パーティゲームとして楽しめるものになりましたので、
小さいお子さんや、家族みんなで遊ぶと
絶対に盛り上がるのは間違いないですし、
『北京』のときと比べても、スタッフの経験が増して、
さらにいいものができた、という手ごたえを感じていますので、
ぜひ遊んでほしいと思います。
岩田
4年に1度のスポーツの祭典が
およそ8カ月後にはロンドンで開催されるわけですが、
クリスマスシーズンからこれを遊んでおくと、
本番のオリンピックがより楽しく見られるかも?
ということなんですね。
大橋
そうですね。
このソフトを遊んで、ワクワクしてほしいです。
岩田
はい、ご家庭でいろんな方に
ワクワクしてほしいですね。
反響が楽しみです。
みなさん、今日はどうもありがとうございました。
一同
ありがとうございました。