スターライト・チルドレンズファンデーションを継続的に支援
- 米国任天堂
- 任天堂カナダ
- 欧州任天堂(イギリス)
- 任天堂オーストラリア
米国任天堂、任天堂カナダ、欧州任天堂(イギリス)、任天堂オーストラリアは、難病を患い長期療養を余儀なくされている子どもたちやその家族を支援しているNPO法人「スターライト・チルドレンズファンデーション(以下スターライト)」に継続的に協力しています。
米国任天堂は、入院して病気と闘う子どもたちとその家族に前向きで魅力的な体験を届けるために、30年以上にわたってスターライトと協力しています。このパートナーシップでは、任天堂のゲーム機を使った機器を通じて、子どもたちのストレスや不安、さびしさを和らげることを目指しています。
この取り組みで活用している「スターライトゲーミングステーション」は、任天堂のゲーム機とテレビ画面が一体となった機器です。自由に移動させることができるほかさまざまなゲームがインストールされており、ベッドにいたままでも使用できます。子どもたちは家族や友人と一緒にゲームを楽しみ、家にいるようなリラックスした気持ちで過ごすことができます。また米国任天堂は、Nintendo Switch Lite本体を利用した持ち運びが可能な機器も提供しています。これにより、これまでの機器を持ち込むことができなかったような場所でも子どもたちがゲームで遊べるようになりました。
入院中の子どもたちが任天堂のゲーム機を使用した機器で遊んでいる様子
Nintendo Switch発売以来、Nintendo Switchを使用したゲーミングステーション900台以上とNintendo Switch Lite本体を利用した機器950台以上を設計・製作しました。ゲーミングステーションとNintendo Switch Lite本体を利用した機器はスターライトを通じて、同団体と提携する米国とカナダの病院や医療施設に無償で提供されています。
米国任天堂の社員は、病院のスタッフやチャイルドライフスペシャリスト※1に技術サポートを提供することで、機器の開発以外の面でも「スターライトゲーミング」プログラムに協力しています。米国任天堂の社員は、トラブルシューティング、部品の発送、およびゲーミングステーションやNintendo Switch Lite本体を利用した機器の状態維持などのサポートを行っています。
協力を開始して以来、スターライトと米国任天堂は、8,400を超えるゲーミングステーションを北米の数百の病院に提供し、1,100万人を超える難病を患う子どもたちが癒しを感じ、元気になれるように娯楽体験を届けています。
欧州任天堂(イギリス)は、イギリス各地の病院やホスピスに1,200台の「ゲーミングバンドル」を提供するという目標に向けて、引き続き2023年もスターライトと緊密な取り組みを行いました。スターライトとの提携を開始して以来、すでに800台以上のバンドルをお届けしています。ゲーミングバンドルには、リファービッシュ※2したNintendo Switch1台とニンテンドー3DS 1台、またゲームソフト2本が入っています。スターライトが過去に実施したインパクト調査では、回答者の83%がゲーミングバンドルによって子どもたちが病院で過ごすことを前向きに捉えるようになったり、退屈しのぎや不安解消に役立ったりしたと回答し、94%がこのバンドルは子どもたちに気晴らしをもたらしていると回答しました。現在に至るまで、若者や子どもたちがゲーミングバンドルで遊んだ回数は9万回以上と推定されています。
任天堂オーストラリアもスターライトと提携し、任天堂のゲーム機やゲームソフトをオーストラリア全土の子ども病院にあるすべてのスターライトルームに提供しています。ゲーム機やゲームソフト、周辺機器については、置かれている状況に応じて子どもたちがそれぞれに抱く願いや望みをかなえることを目指すプログラム「Starlight Wish Granting」や、そのほかのスターライトのイベントのために提供する活動も続けています。ほかにも任天堂オーストラリアは、2022年度に「Go BIG Challenge」というイベントに参加しました。このイベントは、「ウォーキング・ランニング・車いす(「Walk, Run or Roll」)」のうちのいずれかの手段によって、参加者が2週間にわたりできるだけ長い距離を走ったり歩いたりして募金を呼びかけるものです。任天堂オーストラリアの社員と社員の家族、友人はこのチャレンジに参加し、スターライトのために4,000豪ドル以上の募金を集めました。
- ※1 チャイルドライフスペシャリスト
- 入院中の子どもやその家族に対して心理社会的なケアを提供する専門家。
- ※2 リファービッシュ
- 資源循環を促進するために、中古機器を再生し、再利用すること。
スターライトは、米国任天堂がパートナーであることを誇りに、そして光栄に思います。私たちはゲームの力を通じて入院中の子どもたちに娯楽や気晴らし、治療を支える遊びの源を提供することで、子どもたちのウェルビーイングを高め、困難な日々の中でも不慣れな環境にめげず、平常心を保てるようにサポートしてきました。
京都まなびの街生き方探究館への出展
- 任天堂(日本)
任天堂(日本)では、京都市教育委員会が運営する京都まなびの街生き方探究館に開設されている「京都モノづくりの殿堂」にブースを出展し、京都市立小学校を対象に実施している「京都モノづくりの殿堂・工房学習」プログラムに協力しています。ブースでは、任天堂のものづくりに対する考え方を学んでもらうために、ゲーム機に使われている技術や、ゲームソフトができるまでの仕事を紹介しています。ブースを訪れた子どもたちから好意的な感想をいただいています。
プログラミングの楽しさを体験できるソフト
- 任天堂(日本)
『ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング』は、ソフト内のナビゲーションに従って、誰もがゲームプログラミングを体験できるNintendo Switch用のソフトです。「プログラミングすることの楽しさ」に着目して開発されており、はじめての方でもゲーム感覚で自然にプログラミングに触れることができます。
日本では、プログラミング教育が必修となる中、複数の小学校で『ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング』が教材として使用されています。この取り組みでは、子どもたちが意欲的に参加しているほか、保護者や教員の方々からも好意的な声が上がっているとのことです。
任天堂は、このソフトがプログラミングを始めたり、その楽しさに触れたりするきっかけとなることを願っています。
ゲーム業界の教育プログラムに協力
- 欧州任天堂(イギリス)
欧州任天堂(イギリス)は、イギリスにおけるゲーム業界団体Ukieが実施する非営利のプログラムである「Digital Schoolhouse」のメインパートナーとして、学校でゲームを使ってプログラミングを学ぶレッスンが実施できるようにゲーム機本体やゲームソフト提供などの支援をしています。
このプログラムは児童や生徒、学生を対象に、遊びに基づいたさまざまな教育体験を通じてゲームを使ってプログラミングに親しんだり、ゲーム大会の運営などの体験を通じてチームワークを学んだりできる機会を提供するものです。
たとえば取り組みの一つとして、小学生を対象としたさまざまな体験型学習があります。体験型学習は「アルゴリズムとプログラミング」や「コミュニケーションとインターネット」などのカテゴリーごとに複数の種類が用意されており、実施を希望する学校や教師はDigital SchoolhouseのWebサイトから教材をダウンロードして授業で活用できるほか、Digital Schoolhouseが派遣する専門家による講義も提供されています。
卵巣がん患者支援団体のイベントへの継続的な協力
- 任天堂カナダ
任天堂カナダは、卵巣がん患者を支援するカナダの団体Ovarian Cancer Canadaが主催するウォーキングイベント「Walk of Hope」に継続的に参加しています。このイベントは、卵巣がんやそのリスクを抱えた女性たちを支援する資金を集めるために開催されています。
また、カナダ国内各地で開催される同団体のすべてのウォーキングイベントにNintendo Switch を賞品として提供し、各州での参加を促しました。こうした賞品の寄贈によって、募金活動を支援するとともに参加者に笑顔を届けることを目指しています。社員たちはバンクーバーでのウォーキングイベントにも参加し、任天堂からの参加賞を子どもたちに配りました。
そのほか、社内のチャリティープログラムNintendo Caresと協力して募金による支援活動も行いました。
ボランティアを通じた地域社会との関わり
- 米国任天堂
米国任天堂は、慈善活動を通じて地域社会を支援するプログラムNintendo Caresを実施しています。
米国任天堂の社員は2023年、地域社会を支援するために1,000近くの米国のNPOに対して寄付を行いました。また社員は就業日に年間合計最大8時間の休暇を取ってボランティア活動を行ったり、勤務時間外にボランティア活動を行ったりすることができます。社員が自分の時間を使ってボランティア活動をした場合、米国任天堂はDollars for Doersプログラムを通じて、支援先のNPOに寄付を行います。このプログラムは、社員がボランティア活動に取り組んだ場合の1時間あたりの寄付額を決めたうえで、社員がその活動に費やした時間に応じた額を米国任天堂がNPOに寄付するというものです。社員が力を合わせて活動に取り組み、地域貢献のためにこれまでに3,600時間以上のボランティア活動を行ってきました。
米国任天堂の社員は、ボランティア活動を重視する毎年7月のイベント「Month of Caring」に参加し、1週間にわたって若者のメンターを務め、主に中学・高校生にキャリアを知る機会を提供しています。2023年には若者と向き合う6つのNPOに参加する100人以上の学生が米国任天堂の社員と交流し、さまざまなキャリアについて学びました。また、直営オフィシャルストア「Nintendo NEW YORK」の社員は、公立学校の教室のリノベーションにボランティアとして参加し、家具の作成・塗装を手伝いました。この教室リノベーションは、ファッション工科大学、NPOのNew York Cares、ニューヨーク教育委員会が協力して実施したものです。こうした活動に加えて、社員たちは食料不安に立ち向かうための地域のチャリティーイベントにも参加しました。
金銭の寄付やボランティア活動に加えて、米国任天堂の社員は、衛生用品、学用品が入ったリュックサック、防寒用コート、記念行事の際に食べる料理、衣類、おもちゃなどを購入し、若者やその家族を支援する非営利団体に寄付しました。
ゲーム開発を学ぶ夏のキャンプ
- 米国任天堂
2023年夏も、米国任天堂はGirls Make Games(GMG)との提携を継続しました。GMGは、次世代の女性ゲームデザイナー、クリエイター、エンジニアを指導し、応援するために企画される夏のキャンプやワークショップ、ゲームジャムと呼ばれるゲーム制作大会など、数多くのオンラインイベントや足を運んで参加するイベントを開催している団体です。
GMGの夏のキャンプを支援するため、米国任天堂はキャンプのスポンサーとなり、アメリカ手話の通訳者を経済的に支援しました。また、ワシントン州レドモンドにある本社の見学会を開催し、キャンプの参加者たちは米国任天堂の代表者と昼食をとったほか、本社ビルのガイド付きツアーに参加しました。米国任天堂は、GMGとの提携を継続することにより、ゲーム業界でのキャリアへの関心を高め、ゲーム業界をよりインクルーシブにしていくことに貢献します。
ドイツにおけるデジタル機器寄贈の取り組み
- 欧州任天堂(ドイツ)
欧州では、デジタル機器がまだ不足している学校や教育機関が多く、そうした学校や教育機関ではデジタル化に向けた支援が、特に低所得世帯や移民世帯の子どもたちに向けて必要とされています。
欧州任天堂(ドイツ)のCSRチームは、地域の青少年を応援し、笑顔にするために、2021年にIT寄贈プロジェクトを開始しました。欧州任天堂(ドイツ)は、このプログラムを通じて、業務用としての役目を終えたノートパソコンをきれいにして整備したうえで、地元の慈善団体や教育機関に提供しています。寄贈するノートパソコンは、ヨッシーのデザインを施したリュックサックに入れて届けています。寄贈先の施設は、必要に応じて欧州任天堂(ドイツ)のIT講習を受けることも可能です。このプロジェクトには、こうしてデジタル機器を長く利用することにより、貴重な資源の持続可能な活用につなげたいという狙いもあります。
2021年度は、いくつかの都市の学校のほか青少年向け慈善団体に、会社で使用していたノートパソコン130台を整備したうえで提供しました。その後もプログラムを継続し、地元フランクフルト地区の4校にさらに90台のノートパソコンを寄贈しました。寄贈したノートパソコンはさまざまな施設で好評をいただいており、今後も欧州任天堂(ドイツ)のCSR活動として継続していく予定です。
そのほかの社会貢献活動は、「任天堂のCSRに関するQ&A:地域社会との関わりについて」をご覧ください。